インナーマッスル強化が逆効果になるケース

「野球肩はインナーマッスルを鍛えれば治る」——よく聞く話ですが、これは半分本当で、半分間違いです。 実は鍛える順番とタイミングを間違えると、痛みが悪化したり、フォームをさらに崩したりするケースがあります。 この記事では、大阪市旭区・関目高殿の整体院 友が、インナーマッスル強化が逆効果になるパターンと、本当に必要な順番を理学療法士の視点で解説します。

そもそもインナーマッスルとは

インナーマッスルとは、肩関節の深いところにある「ローテーターカフ(回旋筋腱板)」と呼ばれる4つの筋肉の総称です。 棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋という細い筋肉たちで、肩の関節を内側から安定させる役割を持っています。

投球動作では、上腕骨(腕の骨)が肩甲骨の上で猛烈な速さで動きます。 このときインナーマッスルがしっかり働くと、上腕骨を関節の正しい位置に引きつけて、ぶれずに動かすことができます。 これが「投球の安定」「肩の故障予防」に直結する、というのが一般的な説明です。

なぜ「インナーマッスル=野球肩に良い」と言われるのか

野球肩の現場では、チューブを使ったインナーマッスルトレーニング(いわゆる「チューブトレ」)が広く行われています。 実際、適切に行えば肩関節の安定性が高まり、投球パフォーマンスや故障予防に役立ちます。 ここまでは間違いではありません。

問題は、「とりあえずチューブを引けば治る」「鍛えれば故障しない」という単純化された情報が広まっていることです。 実際の現場では、インナーマッスル強化がむしろ症状を悪化させているケースを少なくない頻度で見ます。

インナーマッスル強化が逆効果になる3つのケース

ケース1:肩甲骨が動いていない状態で鍛えている

投球時、肩関節は肩甲骨の上で動きます。つまり肩甲骨が正しく動かないと、肩関節の正しい動きも生まれないのです。 ところが肩甲骨が固まったまま、その上にある肩関節のインナーマッスルだけを鍛えると、土台が動かないままエンジンだけ強化することになります。

結果、動かない肩甲骨を引きずって投げる悪いフォームが、より強く身体にインプットされていきます。痛みが取れないどころか、フォームの癖がさらに深まってしまうケースです。

ケース2:身体の左右差・呼吸の癖が放置されている

人間の身体は完全な左右対称ではありません。内臓の配置や利き手の影響で、誰でも多少の左右差を持っています。 投球を繰り返す野球選手は、この左右差がさらに大きくなりやすく、呼吸の癖・骨盤の向き・体幹の使い方が偏っていることが多いです。

PRI(Postural Restoration Institute)の考え方では、こうした身体の偏りを整えずに筋トレを行うと、偏りを抱えたまま力が出るようになり、痛めた側にさらに負担が集中することがあります。 「鍛えるほど痛くなる」と感じる選手は、このパターンが疑われます。

ケース3:痛みがある状態で負荷をかけている

痛みがある状態でトレーニングをしても、身体は痛みをかばう動きを覚えてしまいます。 本来鍛えたい筋肉ではなく、別の筋肉が代わりに働いてしまう「代償動作」が起こり、ますます正しい使い方から遠ざかります。

特にリトルリーガーズショルダーのように骨そのものを痛めているケースでは、筋トレで治ることはありません。 まず炎症や損傷を落ち着かせる時期を取らずに鍛えると、症状が長引き、復帰が大幅に遅れます。

正しい順番|整える → 動かす → 鍛える

野球肩からの復帰や予防において、整体院 友がお伝えしている考え方はシンプルです。 「整える → 動かす → 鍛える」の順番を守ることです。

ステップ1:整える(土台を作る)

まずは身体の左右差・呼吸の癖・骨盤や体幹の向きといった「土台」を整えます。 PRIの考え方を使いながら、痛めた側に負担が集中しない身体の状態を作ります。この段階では、筋トレはほぼ行いません。

ステップ2:動かす(正しい動きを取り戻す)

土台が整ったら、肩甲骨・胸郭・股関節といった「投球に必要な可動域と連動性」を取り戻します。 肩甲骨が正しく動く、体幹が回旋する、股関節で踏み込める——これらの動きが揃って初めて、肩関節は正しい位置で動けるようになります。

ステップ3:鍛える(必要な部位を必要な順で)

動きが整ってから、初めてインナーマッスルや体幹の強化に入ります。 このタイミングであれば、鍛えた筋肉が正しい動きの中で機能するようになり、投球の安定と故障予防につながります。 Driveline Baseballの知見をもとに、投球動作に直結するトレーニングを段階的に組んでいきます。

「鍛える」は最後だからこそ効く

インナーマッスル強化そのものは悪ではなく、順番を間違えなければ非常に有効です。 順番を守れば、同じ強化メニューでも効果が何倍にもなり、再発のリスクも大きく下がります。 「鍛える前に整える」——これが理学療法士の視点から見た野球肩リハビリの原則です。

大阪市旭区・関目高殿で相談するなら

整体院 友は、大阪市旭区高殿にあり、地下鉄谷町線「関目高殿駅」4番出口から徒歩1分です。 院長は関目病院で70,000件以上のリハビリ臨床を積んだ理学療法士であり、Driveline Baseball・PRIの認定資格を持つ数少ない治療家です。 「インナーマッスルを鍛えているのに痛みが取れない」「鍛えれば鍛えるほど投げづらくなる」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 身体を評価し、整えるべきポイントを見極めたうえで、正しい順番のトレーニングをご提案します。

野球肩のトレーニングでお悩みの方へ

大阪市旭区・関目高殿の整体院 友が、理学療法士の視点で根本改善をサポートします。

野球肩の治療について詳しく見る LINEで相談・予約する

お電話:070-1833-5155(9:00〜12:00 / 13:00〜21:00)

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療を保証するものではありません。痛みが強い場合や長引く場合は、整形外科の受診もご検討ください。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です